リペアマン山本の札幌リペア道中記VOL.39 ~楽器の衣替え~

みなさん、こんにちは!!

皆様、衣替えはお済みでしょうか?

札幌の夜はこの季節でも結構冷え込む時があるので油断出来ませんね。

まだまだ寝る時は長袖を着ている、寒がりリペアマン山本です!!

さて、今回は楽器の衣替えのご提案です!!

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このキラキラと光る物体、いったい何だと思いますか?

実はこれ塗料なんです!!

「セラック」という塗料で元は「ラックカイガラムシ」という虫!!の分泌物を精製したものです。

このセラックという塗料、「非常に塗膜が固い」「高級感のある光沢が出る」「焼けて変色しづらい」「剥離しにくい」「一度固まると強度が高い」などの特徴を持ちます。

楽器には最適!な塗料ですね(⌒∇⌒)

楽器には古くからバイオリン、クラシックギターの塗装に使用される事が多いです。

「え~!?塗料って言ったって液体じゃないじゃん!どうやって塗るの?」と思われた方が多数だと思います。。。

先程の固形物とある液体を適正な比率で混ぜて溶かし液体状にします。

「ある液体って何!?教えて~」と声が聞こえてきそうですね。そこは企業秘密です(笑)店舗で山本に聞いてみてください。こっそり教えちゃいます!

よ~くかき混ぜると!!

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固形物が全て溶けて完全に液体になったものがこちら!これで塗る事が出来るようになりました。こちらが「セラックニス」です。綺麗な飴色ですね~。

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塗り込みには、上の写真のようなものに染み込ませて塗り込んでいきます。

セラックニスを吸わせて塗り込んでいくのですが、セラックニスをどう木材に塗り込んでいくのか仕組みを理解していない人はすでに塗った面を引っ張って剥がしてしまうでしょう。そこはプロのリペアマン山本!!剥がさように、あるものを一滴染み込ませてから塗り込んでいきます。この一滴が大事なんです!これも企業秘密(〃^¬^〃)

一度塗ったら一定の時間空けつつ(その間にも色々なリペアを進めていきます)

複数回塗り込んでいくと。。。

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皆さん、どうですか!? 良い光沢出てるでしょう?

手間をかけた分、光沢がどんどん出てきます!!

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マスキングをして「塗り無し」「下地」「中塗り」の状態を分かりやすくしてみました。中塗りの箇所は照明がきれいに反射してますね。

いかがでしたでしょうか?

クラシックギター製作家でない限り、セラックニスの技術を持っているギターリペア工房は中々無いと思います。セラックニスを綺麗に仕上げるのには塗り方、乾かし方などしっかり理解していないといけません。え?じゃあ何で山本は出来るのって?それは我が師匠「ルシアー駒木」直伝の技術なんです!!

衣替えって浮き浮きしませんか?楽器も衣替えすると新しい表情を見せるかも知れません。お持ちのアコースティックギター、クラシックギターをセラック仕上げに衣替えしてみませんか?

強度がありながら薄く仕上げる事が可能な塗料ですので楽器の鳴りも変わります。光沢も非常に良い質感で出ますので高級感もでますよ~。

ウクレレのセラック仕上げなんてのも良いかもしれませんね!

「世界に一本だけ!!」のカスタムギター、カスタムウクレレご依頼お待ちしております!!!

以上、リペアマン山本でした!

また次回!!!

修理の見積り、ご相談などは事前にご予約のお電話を頂けるとお待たせする事なくご対応させて頂きます。

簡易的な調整であればその場ですぐ調整!なんていう事も可能ですよ~。

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この記事を書いたスタッフ

札幌パルコ店山本

埼玉出身ですが北海道大好き!道内のリペアを担当しています。寒い地域は楽器に過酷な環境...しかし!私がいるのでご安心を!お気軽に相談して下さい!

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