福岡ギター修理のすゝめその7~ナット交換~
皆様こんにちは!
リペアマン尾仲です!
一段と寒さが厳しくなりましたが、風邪をひかないようにみなさん気をつけてくださいね(*ゝω・*)ノ
さて、今回はナット交換の模様をお届けしたいと思います!
ちなみにナットとはこの白いパーツのことです!
ナットというパーツは消耗パーツです!少しずつ弦との摩耗により削れていきます。ネックの反りも弦高も大丈夫なのに開放弦でビビるという場合はナットが交換時期にきている場合があります!
また、錆びた弦でプレイし続けるとナットの消耗も激しくなりナットの寿命が短くなるので気をつけてくださいね(>_
ではナットの役割から説明していきましょう!
まず、ギターやベースにおいて、弦を支えている点、いわゆる支点となる部分がナットとサドルになっております!
この弦の支点である部分がしっかりしていないと弦振動を殺してしまうことになります!
難しい説明は省きますが、支点であるナットやサドルがしっかりしていればそれだけギター本体が鳴りますし、サスティーンも長くなります(≧∇≦)b
それゆえに、楽器を良くする方法としてナット交換がカスタムの第1歩として認知されているのですね!
また、ナットの素材を変えることで、音色もコントロールできたり、チューニングを安定させたりできるんです!
またまた、弾き心地にもナットは影響するんですよ!
例えば、弦間ピッチ(弦と弦の間隔)を変えて、より自分のプレイスタイルに合った弾き心地に変えることもできます(*^_^*)
さて、そんな夢の広がるカスタマイズ『ナット交換』の模様をご覧いただきましょう!
今回はレスポールタイプのギターです!
これが元の状態です!
付いているナットはプラスチック系の樹脂ですね!
まずはナットを外します!
ナットの周りに塗装がのっているため、ナットをはずした際に塗装が剥がれないように切れ込みを入れてから外します!
外れました!
ナットの底面にも、ギター側にも接着剤がベッタリ( ̄。 ̄;)
しかも、ナットがのっかる面積の半分くらいは塗料の膜で覆われています。
これでは、ナットからネックへ振動がうまく伝わりません。
今回は蚤を使い接着剤、塗料をキレイに取り除き、ナットが密着するようにネック側の溝を平面にバッチリに仕上げます!
素晴らしくキレイになりました(//∇//)
今回使用するナットの素材は牛骨をオイル漬けにしたものです!
黄色い方がオイル漬けです!
オイル漬けにすることで、弦とナットの摩擦抵抗が少なくなりチューニングも安定しナットの摩耗も抑えることができます!
さて、いよいよナットを加工していきます!
まずは、ギターにピッタリと隙間なくハマるように削っていきます!
んん~、ぴったんこ(≧∇≦)b
素晴らしい!
次に形状の荒加工を行い、弦ピッチを正確に決め弦溝を専用ヤスリで深さや角度に細心の注意を払い、切っていきます!
また、ここで弦も新品に張り替え、適正な弦巻き数でのナットへのテンションのかかり方を確かめながら弦溝を仕上げていきます!
角を丸め、ヤスリで磨いていきます!
そうすると……
じゃーん!
出来ました!完成です!
ピカピカに仕上がりましたよ(*´▽`*)
いいナットが付いているギターはオーラを感じますね~♪(´ε` )
今回の依頼はチューン・O・マチックブリッジの交換もありましたので、サドルの溝切りも行いました!
サドル交換に関してはまたの機会に詳しくご紹介しまーす!
さて、一通り作業を終え最終調整を行いサウンドチェック♪
明らかに音の芯が太くなりました!
牛骨ナットにしたことでクリアーな音になりましたよ( ^^)/
そして今回は、ナットのチェック法を皆様に伝授します!
※あくまで目安です。
またこのチェック方法で引っかかる方は、ナット交換時期にきている可能性がありますので、楽器を持ってお店にGO!
チューニングしたギターを構えて3フレット(2フレットすぐ横)を押さえます。
この時1フレットと弦の間に隙間があるかを確認します。
3フレットを押さえたままもう片方の手で1フレット上で弦を押したり離したりして弦が1フレット上でペコペコ動いていればOK!
弦が1フレットにくっついて動かなければNG!
写真では分かり辛いですが、これは、1フレットに弦がくっついているためNGです。
これを1~6弦全て行います!
どこかの弦だけでもNGの場合はナット交換が必要な可能性がありますのでご相談下さい!
ぜひ皆さんもMYギター、MYベースをナット交換でグレードアップ、カスタムしませんか?
ご来店お待ちしております!
ナット交換いかがでしたでしょうか?
少~し理論的なお話を交えながらお話していきましたが、
ナット交換にはまだまだ語りつくせないぐらいのリペアマンとしての技術やこだわりが詰まっています!
それだけギターの音に左右する重要な部分ということですね!!
以上、リペアマン尾仲でした!
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