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【ビギナーズ倶楽部】第6回 ギターの選び方① ~予算別、アーティスト別~

記事中に表示価格・販売価格が掲載されている場合、その価格は記事更新時点のものとなります。

2~6万円

2~6万円のギターは、2万円までのギターから少々レベルアップしたものです。コストを抑えて販売価格を抑える、といった点では変わりませんが、パーツをグレードアップしたり、メーカー独自のこだわりを載せてみたり、と「ちょっと良いもの」が手に入ります。

●ポイント ~アコギの場合

では、どういったポイントがグレードアップされたり、こだわっていたり、という点なのか、実際のモデルを見ながらチェックして見ます。

まずはLumberの一つ上のグレードにあたる、James。Jamesも中国製ではありますが、スペックを見てみるとそのこだわりが見えてきます。

s-jd400_nat
James “JD-400” 販売価格 (税込) ¥36,300 (税抜 ¥33,000)です。

スペックを見てみると

  • ボディ トップ:スプルース単板
  • ボディ サイド:マホガニー
  • ボディ バック :マホガニー
  • ネック :マホガニー
  • 指板:ローズウッド
  • ブリッジ:ローズウッド
  • ナット&サドル:クリスタルトーン

となっています。赤文字のところ、「単板」というのは先ほども解説しました。単板であることによってギターの鳴りを向上させている点がポイントになるのです。

そして「クリスタルトーン」。

s-point-jd400_01
低価格ギターのナットおよびサドルの材質はプラスチック製がほとんど。しかし価格が上がって行くにつれて牛骨や人口象牙、カーボン、ブラス...といろいろな材質のものが搭載されるようになります。振動する弦を一番最初に支える部分なので、とっても重要です。

このJD-400はクリスタルトーンと名付けられた硬質ファイバー製のナットとサドルを使用しています。これによって立ち上がりが鋭く(シャキっとしている感じ)、高音域が煌びやかになる、といったメリットがあります。サイド&バックが合板でありながらも音質をキラキラしてくれるための工夫です。

そしてこういったところも。

s-point-jd400_02

上達してくればライブをやったりすると思います。その時にストラップを付けて、立ってギターを弾きますね。

https://youtu.be/ryutpbPwrz4

まずは吉田拓朗さんのストラップのかけ方を見て下さい。アコギはボディ・エンドにストラップピンが付いていますが、ネック側には基本的に付いていません。そういった時はヘッドに輪っかのついたストラップを使うか、こういったグッズを使ってストラップを装着します。

s-dgs15
Planet Wavesの「Quick Release System」という商品(メーカー希望小売価格 (税込) ¥770 (税抜 ¥700))。着脱も簡単に出来るように工夫されています。

その後、こちらの福山雅治さんのようなストラップのつけ方が主流になってきます。エレキギター同様、ストラップが真下に伸びてくれるので左手のプレイの邪魔にならず、ギターも安定感が少し増します。

https://youtu.be/hfskdP2enwE

この場合はボディのどこかにストラップピンを取り付けるのですが、ビギナーさんが自分で穴を開ける際には木が割れてしまったり、木材の薄い部分に留めてしまったりと、トラブルが起こりやすいです。

そのために最初からネックのヒール部分にストラップピンが取り付けてあります。

●ポイント ~エレキギター/ベースの場合~

例えばベースで言うと、~2万円までの価格帯だと、基本的にはジャズベ、プレベ等のスタンダードなモデルがほとんどですが、1つ価格帯を上げると選択の幅が大きく広がります。

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Hofnerのバイオリンベース、「IGNITION BASS(KH-SOHIBB)」も販売価格 (税込) ¥44,440 (税抜 ¥40,400)で手に入ります。こういった憧れのベースを手に入れられるという、満足感があります。

また、同じモデルのギターやベースであってもパーツ類のグレードアップがあります。

Fender JapanのST62。販売価格は (税込) ¥59,950 (税抜 ¥54,500)です。

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まずこの価格帯から少しずつ「日本製」の楽器が出てきます。このST62もその内の一つ。また、パーツ類が以下のようになります。

  • BODY: BASSWOOD
  • NECK: MAPLE
  • FRETBOARD: ROSEWOOD
  • PICKUPS: ST-SINGLE(JAPAN)×3
  • SWITCH: 5WAY SW BRIDGE: DIECAST BLOCK S5D VINTAGE
  • TUNER: MHG-SD91 NI

パーツ類もFender Japan製になります。そして塗装。

s-st-std_04
ST62からワンランク落としたST-STDというモデルではネック裏、ヘッドに塗装はしていません。

しかしST62ではしっかり塗装されています。

s-st62_04
これによって、木の乾燥を防ぐ、木材を保護する、といったメリットが生まれます。

●結論

やはり価格帯を一つ上げると品質だけでなく選択の幅が広がります。「最初は一番安いのからでいいや」という考えではなく、そういったスタイルでギターを弾きたいのかによって、この価格帯まで頑張る必要もあるかもしれません。先ほどのST62の例を見ても、塗装されている/されていないという点はけっこう大きな違いです。その塗装しだいでネックを握ったフィーリングも変わるし、保管のしやすさも変わるのです。

少し頑張れるなら、このあたりのギターからスタートするのもありですよ。

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6~10万円

このくらいの価格帯になると、日本製のモデルがたくさん出てきます。中国製やアジア諸国の生産よりも細かなところの精度や、もちろんパーツもグレードの高いものを使用しています。仕上げが丁寧であることから弾きやすさに繋がるので、実はビギナーの方が購入されるギターの中では、1~2万円のギターに次いで多いのがこの価格帯なのです。

●ポイント ~アコギの場合~

何と言ってもこの価格帯で、ハンドメイドの国内生産モデルが買えるというのは良いです。

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こちらはK.YairiのLO-65。(販売価格 (税込) ¥94,160 (税抜 ¥85,600))
トップにスプルース単板を使用して指板にはローズウッドではなくエボニーを使用しています。ローズウッドよりもエボニーのほうが硬質なので、音の立ち上がりは良くなります。また、ハードケース付属というのも嬉しいポイントでしょう。
ヤイリの製作風景を見ると、この価格帯で販売されていることがいかに喜ばしいか分かって頂けると思いますよ。

ギリギリ10万円以内ですが、Takamineにもこの価格帯でのラインナップがあります。

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(販売価格 (税込) ¥101,090 (税抜 ¥91,900))
これも日本製で、エレアコタイプ。プリアンプも搭載してます。さらにトップ、サイド、バックすべてにハワイアンコア材を使っているためにまろやかなサウンドが特徴になります。コア材だけに木目の出方も千差万別で、愛着がわいてきます。

●ポイント ~エレキギター/ベースの場合~

まずはこちらの画像をご覧下さい。

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ギタセレの価格帯別検索で、2~6万円で絞った結果出てきたギターたちです。もちろんこれ以外にもたくさんあります。まず圧巻なのはその種類の豊富さ。2~4万円でもけっこう選択肢は広がりましたが、ここに来て一気に拡大です!
アーティストモデルの廉価版も出てきますので、憧れのアーティストと同じシェイプのギターを手に入れる事も可能になってきます。

続いてスペック要素。

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Cool-Z、ZJB-10R。(販売価格 (税込) ¥87,593 (税抜 ¥79,630))
Cool-Zのパーツ類は~2万円のところでチェックしたとおりですが、他にもこの価格帯だからこそ搭載できるスペックが満載です。

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まずはネックの塗装。通常のポリ塗装を行った後に、ネックの部分だけ手触りが良くなるよう、「サラサラ」な仕上げにしています。塗装されたネック独特の「ツルツル」ではないです。(スムースグリップ)

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フレットのエッジ処理にも手をかけています。握りこんで演奏するベース/ギターという楽器の特性上、フレットエッジが尖っていたら痛くて痛くて弾けません。そのためにエッジは手作業で丸く整えられています。(エリートフィニッシュ)

日本製で、さらにある程度コストを割けるのでかなり細かいところまで弾きやすさにこだわって作ることが出来るんです。

●結論

この価格帯になるとメーカーは、弾きやすさ、サウンド、その他いろんな箇所にコストをかけられます。ここまでの価格帯との決定的な差はそこにあります。ビギナーが上達する上で重要なポイントの一つは「弾きやすさ」です。ギタリスト/ベーシストの多くが、以下の事を経験しています。

ギターのランクを上げたらこれまで弾けなかったフレーズが弾けるようになった!

これはあながち嘘でもないのです。さきほどのスムース・グリップやエリート・フィニッシュなんかは典型的な弾きやすさUPのための加工。これによってネックの上を指がスムーズに動くようになります。各社コストをかけながらギター製作が出来る価格帯、それがこの6~10万円の価格帯なので、少々値は張りますが最初に選ぶ楽器としてはかなり有効です。

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