「ドラム ビギナーズ倶楽部」はじまりました!
ドラマーのみなさん、こんにちは! 開発のイシイです。
ドラムビギナーズ倶楽部では、
- ドラムって何?
- ドラムセットは何が "セット" されているの?
- ドラムセットの組み方
- スティックの握り方
- 8ビートが叩けるようになるまで
などについて、ドラムを始めたばかりの初心者の方にとって分かりやすく、紹介していきます。
第一回に続き「ドラムセットとは? (後半 シンバル編)」スタート!
前回のおさらい
まず、ドラムセットの各部の名称をおさらいしましょう。
「ドラムセットとは? (前半)」ではドラム類、つまりスネアドラム、ベースドラム、タムタム、フロアタムについて紹介しました。ポップスやロックではスネアドラムとベースドラムで基本的なリズムを刻み、曲の変わり目などにタムタムやフロアタムを使って味付けをしていくことが多いです。
今回はシンバル類、つまりハイハット、クラッシュシンバル、ライドシンバルについて説明をしていきます。
シンバルとは
「シンバル」は主に銅、錫(すず)、そして少量の銀などを混ぜ合わせて作った金属を円盤のように平たくした楽器で、エッジ部分(端)からカップ部分(中心)を叩き分けます。
シンバルの役割
ドラムセットの中でシンバルは主に2つの役割があります。
- リズムを刻む
- リズムの中でアクセントをつける
ハイハットシンバルとライドシンバルはリズムを刻むことが多く、クラッシュシンバルはアクセント専用のシンバルです。
シンバルの紹介:ハイハット
最初に紹介するハイハットは曲中に「リズムを刻み続ける」ことがとても多いシンバルです。ハイハットは基本セットの中で唯一2枚のシンバルを随時重ね合わせているシンバルです。この上下のシンバルはスネアと同じ14インチというサイズです。
ハイハット トップシンバル(左)・ボトムシンバル(右)
よく見るとTop(上)、Bottom(下)と書いてありますね。実は通常はBottomの方が少し厚くて重いです。
ハイハットのセッティング
ハイハットは「ハイハットスタンド」という専用のスタンドにセットします。
ハイハットスタンド Pearl H-1000
右利きのドラマーの場合はハイハットスタンドは左側にセットします。手でハイハットを叩きながら左足でシンバルを開き具合をコントロールし、"シャーン" という音からから"チッ" という歯切れのいい音まで音の長さと表情を変えます。またペダルを踏んで音を出すこともできます。
ハイハットはセットの中でも音の長さを一番コントロールしやすい楽器で、ドラムセットの中でも色々な音が出せる面白い楽器です。
シンバル上下をスタンドつけた状態(左)・ペダルの写真(右)
ハイハットシンバルの音
それではハイハットだけの音を聴いてみましょう。
ここで、ハイハットが印象的な曲をひとつ。
チャットモンチー さんでした。歌が始まる15秒目あたりから歯切れよく"チキチキチキチキ" と刻んでいるので ハイハット です。曲を通して凄く疾走感が出てますね。
シンバルの紹介:ライドシンバル
ライドシンバルもハイハット同様、曲中「リズムを刻み続ける」ことが多いシンバルです。またドラムセットの中で最も大きく重いシンバルです。(略して"ライド"と呼ばれることが多いです)
ライドシンバルのセッティング
ライドシンバルはシンバルスタンドというスタンドにセットします。
シンバルスタンド Pearl BC-1030
ライドシンバルの音
"ジャリ" っとした音がするハイハットと比べて、ライドシンバルは"キーン" とまっすぐ通り、余韻も長いです。ライドシンバルでリズムを刻むときはしっとりとした雰囲気になることが多いですが、例えばエッジ(横) 部分をスティックの横で叩くことで"グシャーン" と大きな音も出ます。ハイハットと同じように色々な使い方ができる楽器です。
ではライドシンバルだけの音を聴いてみましょう。
叩く場所によって音がいろいろと変わるのが分かると思います。
では、ライドシンバルが印象的な曲をひとつ。
Mr.Children さんでした。イントロから "チーン、チーン" とやさしく刻んでいるのがライドシンバルです。激しいリズムばかりがドラムじゃないんだな、ということが伝わってくるドラマー 鈴木英哉 さんの歌心溢れる素晴らしい演奏でした。
シンバルの紹介:クラッシュシンバル
それではアクセントとして使うシンバル、クラッシュシンバルについて紹介します。
クラッシュシンバルは叩くと"シャーン"ととてもインパクトがある音がします。曲の中でアクセントを入れたい時や、盛り上げたい時に叩きます。(略して"クラッシュ"と呼ばれることが多いです) ライドシンバルと同じく、シンバルスタンドにセットします。
ライドシンバルとの違い
上の画像を見ますとライドシンバルとあまり変わらないように見えると思います。こちらを見てみてください。
16インチのクラッシュシンバル(左)、20インチのライドシンバル(右)
クラッシュシンバル(上)、ライドシンバル(下)
大きや厚みが全然違うのが分かると思います。クラッシュシンバルは標準が16インチと18インチ、ライドシンバルは20インチと22インチです。
クラッシュシンバルの音
ではクラッシュシンバルの音を聴いてみましょう。
さて、最後にクラッシュシンバルが気持ちよく鳴っている曲をひとつ紹介します。
ONE OK ROCK さんでした。一番最初の音からクラッシュシンバル全快のTomoyaさんのプレイはこれぞロック、という感じで爽快でかっこいい演奏ですね。
シンバルって色々あります
ちなみにシンバルは6インチから24インチまであり、音はもちろんのこと、形やルックスが違うものがたくさんあります。曲調に合わせて色々な使い方ができます。これについては次回以降のドラムビギナーズ倶楽部の中で一つ一つ紹介していきます。
ドラムを始めるには?
ドラムセットは練習スタジオやライブハウスには備え付けのものがあり、これを演奏します。ただスネアやシンバルを変えるだけで「自分が好きな音」や「曲に合った音」に近づけることができます。ドラムセット全てを運ぶのは大変ですが、スネア1台、ペダル1台、そして小さなシンバル1枚であれば電車でも運べますね。なおシンバルは練習スタジオにない音のものから揃えていくと音のバリエーションが増えて楽しいです。
ひとまず3点、
- スネア
- ペダル
- シンバル
これを持っておくとドラムが楽しくなります。
でもスネアとシンバルなんで家では絶対音が出せない。。「え、じゃあ、ドラマーは家では練習できないの?」なんて声が聞こえてきそうです。読まなくなった雑誌を机に置いてバタバタと叩いている人もいますが、雑誌だと破れてすぐにダメになってしまいます。また叩いている音が大きいので周りからの苦情が来てしまう可能性もあります。そこでおすすめしたいのがこれ!
練習パッド
「プラクティスパッド」、または「練習台」とも言います。周り迷惑をかけずに、静かな音、ドラムと同じ角度で無理なくストローク練習ができます。ドラムを演奏するうえで最も重要といっても過言ではない、"スティックの跳ね返り(リバウンド)" の感覚を養うために必要不可欠です。
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また、よりリアルにドラムセットの練習をしたい人にはこんなものがあります。
電子ドラムセット
「エレクトリックドラム」、略して「エレドラ」とも言います。自宅であたかも本物のドラムセットを叩いているような雰囲気を味わうことができます。ドラム、シンバルも全て本物と同じような位置にセットができ、好みに合わせて音色を切り替えることができます。ヘッドフォン/イヤフォンをつなげば、周りへの音の心配も減り、さらにドラムに集中できます。
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ドラムスティック
そして最後になりましたが、自分の手のように、そしてそれ以上に動かすことになるのがコチラ。ドラムスティックは必ず必要ですね。
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最後に
さて前半の「ドラム編」、後半の「シンバル編」が終わりました。一言で「ドラムセット」と言っても、それぞれ色々な音がする楽器の集まりであることが分かってきました。低い音から高い音、丸い音から鋭い音、余韻が長い音から短い音、両手両足でこれらの楽器を駆使してバンドのリズムを操るのがドラムの醍醐味です。
これらのパーツは昔はバラバラの楽器でしたが、長い時間をかけて今の形にまとまってきました。次回以降は一つ一つの楽器についてさらに詳しく説明します。
それではまたー
こちらの記事もどうぞ:ドラム初心者 にぜひ読んでほしい。 スネアドラム について知ろう! (第3回)
この記事を書いた人:
開発のイシイ
朝から夜までドラムのことばかり考えている商品担当の人。でも実はかなりのアメフト (NFL) 好き。最近子供とウクレレを始めました。好きなドラマーはニール・パート。