こんにちは。梅田ロフト店スタッフの南です。
最近当店にヒューマンビートボクサーの方々がたくさんご来店いただきます。本当にありがとうございます!
私はまだまだビートボックスの世界がわからない素人です。最近は練習もしてはいるのですがなかなか上手くなりませんね。
テクニックは初心者に毛の生えたレベルですが、今回はマイク担当者としてこのヒューマンビートボックスに適したマイクの選び方をお話させていただきます。
そもそも皆さんマイクをどうやって選んでいますか?
よくご来店されるお客様はほぼ決まったマイクを手に取られることが多いです。
例えばエレクトロボイスN/D767aやゼンハイザー e945等。
それはなぜかと言うと、現在ヒューマンビートボックスの情報源はほぼYOUTUBEやSNS、口コミ等インターネットで広まることが多いからですね。
(実際私も最初ビートボクサーのお客様とお話する機会にどんなマイクが流行っているか教えていただきました)
その界隈で使用している方の情報を元にマイクの検討をしている方がほとんどではないでしょうか。
今回は、その一般的と言われているものから、更に踏み込んだビートボックスにも使えるマイクを含めご紹介致します。
まずはマイクの基本的なことから
ダイナミックマイク/コンデンサーマイクについて
構造等のお話は別リンクを貼っておきます。
まず最初に
実はヒューマンビートボックスに合わせて作られているマイクってあまりないんです。。
それはマイクにとって絶対やってはいけないことをするからなんですね。それは
-
息を吹きかける
ということです。
いろいろ理由はありますが本当は絶対やってはいけません!このことは基本的にしっかり頭の片隅においておきましょう。
ただそれではビートボックスなんてできないですよね。なのでしっかりと知識を得た上で最適なマイクを選びましょう。
ビートボクサーのマイクは通常のボーカルよりマイクを酷使するので寿命が短いため、マイク選びは非常に大事です。
選び方その1:ダイナミックマイクを選ぶ
なぜか?コンデンサーマイクだとすぐに潰れる可能性があるためです。
コンデンサーマイクは精密なため、吹いたり叩いたりするもんならレコーディングスタジオなんかでは出禁ものです。。
お店で試す際も一度店員さんに確認するといいと思います。
というわけでまず最初はダイナミックマイクを選びましょう。
ダイナミックマイクはその構造上コンデンサーマイクより丈夫に作られているため、ビートボックスによる酷使に耐えうるマイクです。
一般的なダイナミックマイクはSHURE SM-58と呼ばれるマイク。頑丈さがうりで比較的安価で購入できるマイクです。
後、コンデンサーマイクって
こういうものをイメージしている方が多いと思いますが手で持つタイプのコンデンサーマイクが存在します。(ハンドヘルドコンデンサーマイク)
このマイクも通常ビートボックスでは使えません。見た目が通常のダイナミックマイクと同じで紛らわしいので気を付けてください。
選び方その2:どんなスタイルを求めるのか(大会参加、パフォーマンス、レコーディング等)
ダイナミックマイクならなんでもいいというわけではありません。それぞれ用途に適したマイクがあります。
例えば大会に参加したい場合、大会公認マイクというものがあります。国内最大のJAPAN BEATBOX CHAMPIONSHIPでは公式マイクとしてElectro Voice N/D767aと決まっているため、大会参加を目的にしているのに違うマイクを購入した結果参加できない。。なんてことも
そこで!
この後、その用途別にマイクをご紹介します。
パフォーマンス用マイク
SHURE SM58
ボーカル、スピーチ、なんでも使えるマイクです。耐久性はバツグンなので練習用としてもピッタリです。
まずマイクを使った練習したいという方にはオススメです。
SHURE『SM-58LCE』
(税込) ¥13,860 (税抜 ¥12,600)
JANコード:0042406071826
SHURE『KSM-8』
『すべての音をベストな音で鳴らしたい』そんな方に向けたマイクがこのKSM8です。
かなり価格が高いので厳しいかもしれませんがこのマイク、どの音もちょうどいいアタック感と音圧で鳴らしてくれます。
低音から高音までバシッと決まりますし力を入れ過ぎても綺麗にコンプが掛かったように抑えてくれます。
SHURE『KSM8』(ニッケル、ブラック)
(税込) ¥65,780 (税抜 ¥59,800)
JANコード(ブラック):0042406403634
JANコード(ニッケル):0042406464918
Audio Technica MGS129
ヒューマンビートボックス専用に開発されたマイク。入力のゲインが高く、アタックのあるパワーのあるサウンドが出せる。
手で包みやすく、軽く作られているのでビートボックスにはもってこい!
Audio Technica『MGS129』
(税込) ¥13,411 (税抜 ¥12,192)
JANコード:4961310087302
sennheiser e945
ヒューマンビートボクサーのDaichiさんも使っていることで有名なコチラのマイク。非常にカラッとしたサウンドです。
タイトといったほうがいいのでしょうか。パフォーマーの技量に左右されやすいマイクなので中~上級者向けなイメージです。
(現在は大会公認マイクとして使用されているそうです。)
SENNHEISER『e 945』
(税込) ¥25,190 (税抜 ¥22,900)
JANコード:4006087094228
AKG D5
こちらは世界大会でも使われているAKGのD5と呼ばれるマイクです。なぜパフォーマンス側で紹介しているかと言うと大会は専用のBBB-D5と呼ばれるものなんです。基本構造は同じなのだそうですが、現在日本では正規の取り扱いがないみたいです。
モコモコとした低音がない分、上品な空気感があるため一発一発の音が綺麗に鳴らせます。
他のマイクとは傾向が違うので試す機会があれば是非違いを体感してみてください。
AKG『D5』
(税込) ¥9,350 (税抜 ¥8,500)
JANコード:9002761018578
AKG『D7』
最近巷で人気なのはこのAKG「D7」。今やゼンハイザーe 945と並ぶほど人気の高いモデルです!なんと!今梅田ロフト店に来店いただくほとんどのビートボクサーはこのD7を購入されます。
音の特徴としては完全にD5の上位互換。このマイクでしか出せない独特の空気感は感動すること間違いなしです。
また、音にメリハリがあるのでキックやスネアの音がすごく攻撃的です。
最近ではe 945よりこちらがいいという方もチラホラ。お好みになるので気になる方はお試しあれ。
AKG『D7』
(税込) ¥32,560 (税抜 ¥29,600)
JANコード:9002761021417
beyerdynamic TG V70d
個人的にオススメするマイクはこのTG V70d。「聞いたこともない」という方がほとんどのこのマイク。
何人かのビートボクサーにお試しいただいたところ非常に好評でした。オススメする理由としては
- とりあえずパワーがある(MGS129よりも高いパワー)
- 自然な響き
- 低音から高音までまんべんなく拾ってくれる
あえて問題点を挙げるならちょっと重いくらいですね。ビートボックスはグリルを覆うことで低音の圧力を出そうとするのですが、このマイクはそれをしなくても近づけるだけで低音も拾います!
beyerdynamic『TG V70d』
(税込) ¥28,050 (税抜 ¥25,500)
JANコード:4589702690055
レコーディング用マイク
SHURE SM7B
最近話題のコチラのマイク。ReepsOneさんがYoutubeの動画で使用、DaichiさんもYoutubeで音質比較の動画を上げていたりしていますね。
元々スピーチ用のマイクとして開発されたマイクのため、会話する時の周波数帯がクリアに聴こえるように設計されています。
通常のダイナミックマイクと違い、指向性が広く、綺麗に音が録れますがパフォーマンスとしては音の迫力がちょっと足りないです。
専用のウインドスクリーンもついているため、吹かれにも強くオススメです。
SHURE『SM7B』
(税込) ¥53,460 (税抜 ¥48,600)
JANコード:0042406088879
SHURE BETA52A-X
バスドラム用に開発されたマイク。特徴的なのがやはりキックの音です。太鼓の胴鳴りっぽい余韻が録れるため、レコーディングでビートボックスを録るときは他のマイクと一緒に混ぜてあげれば本物に負けないキックになるのではないかと思います。
バスドラム用と書きましたが意外とスネアやハイハットの音も拾ってくれますよ!
SHURE 『BETA52A-X』
(税込) ¥25,300 (税抜 ¥23,000)
JANコード:0042406220958
SENNHEISER MD 421-Ⅱ
通称クジラと呼ばれているスタジオやライブハウスでは超ド定番のマイクです。MD 421-Ⅱは何といっても低域から高域までの幅広い音をしっかり収音してくれる事と、クッキリとしたサウンド、アタックの輪郭がハッキリしていることが挙げられます。ホロークロップの音も綺麗に録れました。
少々値は張りますが、存在感を出したいビートボックスの収音には打ってつけのマイクとなっていますので試す価値ありです!
SENNHEISER 『MD 421-Ⅱ』
(税込) ¥73,700 (税抜 ¥67,000)
JANコード:4006087009840
ORB CF-3 For HumanBeatbox
12月に発売したORB CF-3 For HumanBeatbox。
【ヒューマンビートボックス、ボイパ】メイドインジャパンの極み!『ORB CF-3 For Human beat box』を徹底レビュー!
こちらでも紹介させていただきましたが現状のマイクの中ではパフォーマンス、バトル両方に使えるクオリティを誇るマイクだと思います。
パワーは申し分なし。キック、スネアが大きく、綺麗に入ります。と言っても高音が出ないかというとそうでもなく、しっかりと艶のあるサウンドが出ます。ゼンハイザーやAKG、EV等はどちらかというと迫力(勢い)が強いタイプのマイクでしたがこのマイクはまるで高級オーディオのような柔らかい音が特徴的です。
For HumanBeatboxという名前ですがボイスパーカッションの方にも大変好評をいただいているマイクです。
ORB『CF-3 For HumanBeatbox』
(税込) ¥30,800 (税抜 ¥28,000)
JANコード:4516110017594
ダイナミックマイクの音を綺麗に収音するコツ
SM7B等、元々感度が低めなダイナミックマイクは、そのままオーディオインターフェースに通して音を録っても、あまりいい音で収音することはできません。
ではどうやって良い音で録っているのか。それはハードウェアのマイクプリアンプを使う事で解決します。
最近、sE ElectronicsというメーカーからDM1 DYNAMITEというダイナミック用のクリーンブースター(マイクプリアンプ)が発売されました。
この製品。直接マイクにつないでファンタム電源(+48V)を通すだけでダイナミックマイクの感度を+28dB上げることが出来ます。
ノイズをあまり上げる事なく音圧が稼げるため、ダイナミックマイクで録音を考えている方は是非このDM1 DYNAMITEと一緒に録音してあげましょう。
sE Electronics『DM1 DYNAMITE』
(税込) ¥15,180 (税抜 ¥13,800) 価格改定(2020年5月7日~): (税込) ¥10,560 (税抜 ¥9,600)
JANコード:4530027259281 4530027259663
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この中から選べばまず間違いはないものばかりですので是非参考にしてみてください。
梅田ロフト店デジタル担当 南(みなみ)
現役ボカロPとしても活動している南です。ボカロ、作曲に関することならお任せ下さい。
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