毎度DJ機材レビュー担当の神戸三宮店ハギオです!
今回は何と!パソコンを2台接続可能でスムーズなDJの交代ができるDENON (デノン)の DJコントローラー「MC7000」をご紹介します!
クラブで使える!けどでかすぎない!!ってのが私としては大きなポイントです!
大きなポイントは4つ!
- USBが2つついているので、SeratoからSeratoへの交代がスムーズ!
- KEYのSYNCやPITCHプレイが可能に!PITCH'N TIME DJ付属!
- よく使うブラウザ画面をコントロールする”SORT”ボタンが便利
- ミキサー部はリアルデジタルミキサーとして機能します!
USBが2つ搭載で交代がスムーズ!
4CHのSerato DJ用コントローラーなんですが、他のコントローラーとは明らかに違うポイントがあります!
USB端子が2つついているんです。
ということは。。。
こんな感じでパソコンが2台接続可能です!!
「えっ?パソコン2台も繋いで意味あるの?」
そうですよね。確かに自宅でDJする時は1台です。しかし、クラブで回す時やイベントの時はDJの交代があります。
この時、ケーブルを抜き差ししながらも観客を白けさせないように音をつなげる。最低でも音をどう出すのかがDJにとって悩みのタネなのです。
とくに、自分もSeratoを使っていて、次のDJもSeratoの場合が問題。一般的なUSB端子が1つしかないコントローラーの場合、別のメディアプレーヤーを用意し、CDかなにかで曲を再生、その曲が流れてるうちに急いでパソコンをつなぎ直す必要がありました。
それが、この「MC7000」ではSeratoからSeratoへスムーズに交代することができるんです。
「DJやってくれない?」と友人に頼まれて、軽くオッケーって言ってしまったものの、この交代方法がわからないと、現場に行った時、冷や汗ものなのですが、「MC7000」では解決!
交代のやり方はこんな感じ。
ミキサー部の上の方にUSB1とUSB2というランプが左右にあります。
通常パソコン1台の時は両方USB1の状態。
この時はパソコンの画面は通常通りこんな感じです。
では、左はUSB1のままで、右をUSB2に切り替えてみると。
こんな感じで、DECK2と4がTHRUになりました。
USB2に接続したパソコンは逆にDECK1と3がTHRUになります。
左のランプがDECK1と3、右のランプがDECK2と4となっているようですね。
ということは、DECK2や4の曲が流れているときに右のランプをUSB2に切り替えると音が急に止まっちゃうのでご注意が必要です。
パソコンを切り替えるときは、まず2台めのパソコンを本体と接続し、現在流しているコントローラーのデッキ2と4を開放(音を流さないようにする)、2台めのパソコンをデッキ2と4を有効というように、逆のセッティングにすることで、音を途絶えさせずミックスしながら交代することができます。
これさえ分かっていれば、前のDJが左のプレーヤー1と3を使ってミックス、次のDJが右のプレーヤーの2と4を使って、B to B(Back To Back)などをやっても面白そうですね!
Back To Back(バック・トゥ・バック)‥2人以上のDJが交互に曲をかけてプレイするDJスタイルのこと。
KEYのSYNCやPITCHプレイが可能に!PITCH'N TIME DJ付属!
何と!MC7000には、「PITCH'N TIME DJ」、「SERATO FLIP」、「SERATO VIDEO」と3つの Serato Expansion Pack が付属しているんです!この3つだけでも約2万円ですので、かなりお買い得ですね!
その中でも、PITCH'N TIME機能を使ったKEY SYNCのボタンや、トーンプレイ用のPITCHモードなどが凄いのでご紹介します。
PITCH'N TIME機能を使ったKEY SYNCがすごい!
高性能なピッチ補正プラグインが「Serato PITCH'N TIME」です。通常、トラックのキーを保持しながらBPMを大きく上下してしまうと音は劣化します。それをこのプラグインを「Serato DJ」に拡張することで音質劣化を大幅に減少させることができます。
ということは、逆にトラックのBPMを保ちながらキーを上下しても問題ないわけですね。
本体のKEYつまみを回すと自由にキーを変更できます。極端にいえば「C」の楽曲のキーを「E」にすることもできます。
そして、これを自動でやってしまおう‥というのがKEY SYNCというもの。
DJのミックスは、キーとテンポを合わせるのが基本です。曲の速度を自動であわせるテンポシンク(オートシンク)は現在では当たり前な機能となりましたが、曲のキーまで自動にあわせるのが KEY SYNC(キーシンク)という機能です。
たとえば、左のプレーヤーの曲のキーが5A
右のプレーヤーの曲のキーが12Bの場合。
SHIFTボタンを押しながら♪マークを押してみると
瞬時に12B→5Bに変わりました!
要するに、キーが5Aの曲から5Bの曲へのミックスになります。
やってみると明らかにミックスがやりやすくなりました!
キーまで自在に操ってしまおう‥というわけですね。
12Bって何?キャメロットとクラシック表示
コードや、ノートの表示のわかる方だったら、12Bって?って思った方も多いかもしれません。
Serato DJのKEYの表示はデフォルトでは『キャメロット』といわれる方法で表示されています。もちろん、通常のコード表記で表示する『クラシック』モードも用意されています。
下の表で、隣や近くの表記のキーの曲につなぐとスムーズにつながります。逆にちょっと離れたところのキーの曲につなぐとちょっと違和感が出るようです。
クラシック表示の、B/F#/D♭/A♭/E♭/B♭/F/C/G/D/A/E
よりも、
キャメロット表示の、1B/2B/3B/4B/5B/6B/7B/8B/9B/10B/11B/12B
の方が近くの音か分かりやすいですね。
キャメロット表示の『B』は少し明るめ、『A』は少し暗め。という感じです。
PADでのトーンプレイが可能なPITCHモード
最近、REDBULLのThre3 Styleなどの大会でもお馴染みのPADでのトーンプレイ。楽曲の中の音を使って違う曲を演奏するテクニックです。
DJ YOU-KIさんの動画。トーンプレイは3分25秒位から始まります。3分06秒から再生すると分かりやすいです。
https://www.youtube.com/embed/MgKe__5-Esg
このトーンプレイですが、やっぱり仕込みが大変です。
しかし、このMC7000に搭載されたPITCHモードのPADを使えば簡単!
SHIFTを押しながらSAMPLERのボタンを押すだけでPITCHモードに切り替わります。
基準の音が明るくついて、半音ずつのキーでPADに割り当てられます。
後はセンス次第でピッチプレイができるようになっちゃいますね!
その他のポイントをご紹介
よく使うブラウザ画面をコントロールする”SORT”ボタンが便利
MC7000のプレーヤー部ですが、内側の上の方のブラウズの下についているボタンが素敵です!
この3つのボタンで、計9種類の操作が可能です。
まずは、普通に押す場合。
- L.PREP・・・プリペアへロード
- FILES・・・FILESの表示
- PANEL・・・パネルの表示
という感じ
次に、SHIFTを押しながらボタンを押すと
- OPEN PREP・・・プリペアの表示
- HISTORY・・・HISTORYの表示
- VIEW・・・画面表示の切り替え
という感じです。
この2パターンは画面表示に関する部分で、パソコンのマウスの操作をしなくて良いので便利です。
次は、ボタンの下のSORTボタンを押しながら3つのボタンを押すと
- KEY・・・曲リストをキーで並び替え
- ARTIST・・・曲リストをアーティストで並び替え
- TITLE・・・曲リストをタイトルで並び替え
と、曲リストの並び替えが可能に!!
これがかなり便利で、目的の曲を見つけやすくなります。
ミキサー部はリアルデジタルミキサーとして機能
MC7000には4CH分のインプットも搭載されています!
もちろん、PHOHOインプットも搭載なので、ターンテーブルも接続可能です。
CH1、2をSeratoで使って、3、4にCDJやターンテーブルを接続するということもできますので、MC7000にCDJをつないでおけばクラブなどでもなんにでも対応できそうですね!
もちろん、アウトプットにはクラブ仕様のXLR出力が搭載されています。写真の右の方に写っているMONOの切り替えスイッチもちょっと気の利いた機能で良いですね。
以上。
MC7000のご紹介でした!
人気のPioneerの機材で例えると、DDJ-SX2にDDJ-SZの機能を凝縮した!という感じでしょうか?相当お得なのは間違いありません。
デジマート ⇒ MC7000
DJ.デジタル楽器アドバイザー 萩尾(はぎお)
2001年のDMCのビデオ映像に衝撃を受け、バトルDJを志す。
その後すぐDJバトルを企画し、10年以上定期的にDJバトルをプロデュース。
現在もいろんな大会を企画しています。DJ機材に関して日々追求を続けておりますので、DJ機材に関することなら何でもご相談ください。