Mutable Instruments Cloudsを色々と触ってみた

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皆様こんにちは、梅田ロフト店DJ・PA・デジタル機材担当の阪口です。

今回は当店でも人気の高いフランスのメーカーMutable InstrumentsのキラーモジュールCloudsについて解説をしたいと思います。

まずは国内正規代理店の福産起業さんのサイトの文面を下記に転載します↓

Clouds (クラウズ) は入力したオーディオ信号をリアルタイムで処理する、グラニュラー・オーディオ・プロセッサーです。いわゆるグラニュラー・サンプル・プレーヤーとは違い、入力したオーディオ信号をリアルタイムにグラニュラー処理する事にフォーカスしたモジュールです。

コントロールとしてグレイン・ポジション、サイズ、ピッチの古典的な3つのコントロールが用意されています。Cloudsは最大で 16 ものグレインを重ねて分厚いテクスチャを生み出す事ができます。テクスチャの密度 (DENSITY) はグレイン・サイズから独立してコントロールします。外部トリガー入力を使用すればグレインを LFO やシーケンサー等と同期して演奏する事ができます。

Cloudsは多彩な音色を生み出すために、鋭い直角のエンベロープから滑らかなベル状のカーブまでエンベロープの形状をモーフィングする事が可能です。また、更に拡散ネットワークによりグレインのエッジを滑らかにしてぼやけたテクスチャのサウンドにする事もできます。

Cloudsはいくつかのサイトで紹介されていますが、「入力したオーディオ信号をリアルタイムにグラニュラー処理する」機能を主としたモジュールで、グラニュラー処理とは簡単に言うと「入力した音を細かい粒(=グレイン)に切り刻み、それらをランダムに並べ替えて音として出力する」ことです。

箱はコチラ↓ かなりおしゃれな化粧箱に入っています。

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中身にはモジュール本体、英文取説、和訳取説(福産起業経由分のみ)、ネジ、おまけが入っています。

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おまけはパッケージごとに一つ一つ違うものが入っています。今回の在庫分のおまけはかなり重量感のある象の置物が入ってましたが私が購入した分は小さな木のコマが入ってました。。

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それではひとまず音を入力してみましょう。今回はMakenoise STOの音をReneでランダムシーケンスし、Optomixを通して作ったこちらのフレーズを使用します↓

それでは早速Cloudsに通してみましょう。上部の緑のランプが一番左側についた状態でBLENDつまみを右いっぱいに回すことでエフェクトのミックスレベルを最大(エフェクト音100%、原音0%)にしています。

またランプの位置を変えることでステレオスプレッド、フィードバック、リバーブの効果が得られるように変えられます。

Blend / Qualityボタンを2秒間ほど押し続けるとランプが赤色に代わり、カセットテープに録音したような低ヒスノイズで歪んだロービット(8-bit)サウンドも楽しむことができます。

DENSITYが12時の位置の時は音がでませんが、11時や13時の位置にした時に音がループしているみたいになってますねー

DENSITYつまみを左に回した時は音が規則正しくループしており、右に回したときはランダムにループしています。

FREEZボタンを押すと同じグレインを繰り返しループします。またTEXTUREつまみを回すとグレインが不明瞭に広がるニュアンスになります。

POSITIONノブでどの部分のオーディオグレインを再生するかを調整(時計回りに回すと時間を遡ります)、SIZEノブで再生するグレインの時間の長さ、PITCHノブでグレインの音程を調節します。

Cloudsの基本的な挙動は大体こんな感じになります。

Cloudsの使い方について色々な方と情報交換している中で、ある方はディレイ・フィードバック用に使っていたり、ある方はリバーブ専用で使っていたりと様々ですが、私はマルチプルで分岐して原音とDRY/WETのレベルを100%WETにしたサウンドをミキサーでミックスしてリアルタイムに動けるようにして遊んでいます。。


さて次に裏モードについて紹介したいと思います。

Cloudsには3種類の裏モードがありますがあくまでCloudsはグラニュラープロセッシングが本質で、他のプロセスエンジンは開発の過程で生まれた副産物やおまけということですが、面白い挙動をするものもありますのでぜひ試してみられてください。

Blend / Qualityボタンを5秒間ほど押し続けるとランプが黄色に変わり裏モードになります。

通常のグラニュラーエフェクト以外に選択できるプロセスエンジンは下記の通りです。

・ピッチシフター/タイムストレッチャー

・ルーピングディレイ

・スペクトラル・マッドネス

ピッチシフターモード動画↓

フリーズがアクティブになっている時にTRIG INにトリガー信号を入力するとクロックと同期したループを作れ、またPOSITIONパラメーターにエンベローブを入力することでテンポ同期を減衰させられるとのことですのでやってみました。。

ルーピングディレイモード動画↓

こちらもフリーズがアクティブの時にTRIG INにトリガー信号を入れるとStutterのようなループになるとのことでしたのでやってみました。。

正直なところ私はピッチシフター、ルーピングディレイは違いや使いどころがイマイチ良く分からずあまり使っていませんが、スペクトラル・マッドネスは挙動が面白く、原音にミックスさせてノブを回すと自然な形でかなり音を変形させることができますのでよく遊んでいます。

スペクトラル・マッドネスモード動画↓

さらにCloudsモジュールはサードパーティーのプログラムをインストールすることで機能強化できます。「Clouds Parasite」と検索していただくとParasiteというサイトに飛べますので、そちらのプログラムをインストールすることでMakenoiseのErbeverbのようなリバーブが扱えたり、Mutable Instruments Ringsのようないわゆるレゾネーターの効果を得ることができます。

(動画はまた改めてアップしたいと思います。。)

元に戻したい時はこちらのMutable Instrumentsのオフィシャルプログラムをインストールしてください。

またこちらのインストールに関してはメーカーのフォロー外となっておりますので万が一不具合が起きた場合、責任を負いかねますのであくまで自己責任の範疇でお願いいたします。。

Cloudsの様なグラニュラープロセッサーはハードではあまり見かけることのない珍しいエフェクター?ですが非常に使いやすく音楽制作やライブのセットにも取り入れやすいと思いますので、モジュラーシンセプレーヤー以外のシンセサイザー奏者の方やギタリストの方もぜひ試していただければと思います!

ではでは~


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梅田ロフト店デジタル担当 阪口(さかぐち)
この記事を書いた人
梅田ロフト店デジタル担当 阪口(さかぐち)

DJ歴20年、現在も現役DJで活動をしているDJ専門スタッフの阪口です。
今までクラブイベントや野外イベントでDJ、バンドのトラックメイカー、オーガナイザー等々色々と活動してきましたので、DJに関する事なら何でもご相談下さい。

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