左)カセットテープ 右)TAPE
もうすぐ発売(2016年5月13日)されるカセットテープ型のMP3レコーダー「RELOOP TAPE」を触れる機会がありましたのでご紹介したいと思います。
こちらがTAPEのパッケージ。
パッケージの中身はこんな感じです。
- TAPE本体
- 電源
- ケーブル(RCA-miniST、アース付)
- 交換ステッカー
TAPEはMP3フォーマット専用のレコーダーですが、192kbps / 320kbpsの音質を変更することができます。
録音レベルはPHONOとLINE。側面に切り替えスイッチが付いています。
通常は最近のPCでのDJのデフォルトになってきた320kbpsのmp3での録音でよいと思いますが、ファイル容量を小さくしたい方などは192kbpsを使うと良いと思います。
入出力がこちら。
INPUTと、THRUアウト、USB端子があります。
付属のケーブルのミニステレオプラグ側をTAPEのインプットに接続。
(通常はアース線は繋がなくても大丈夫です。)
RCA側をミキサーのマスターアウトに接続
USBメモリやUSBハードディスクなどを接続して録音できます。
※USBデバイスのフォーマットはFAT32を使用してください。ファイルシステムがexFATやNTFSのUSBデバイスをご使用の場合は上手く認識できないようです。
このTAPEのポイントはこのTHRUがついていること。
THRUとはスルーアウトのことで、入力した音をそのままアウトプットすることができます。
ということで、ハギオがひらめいた!!あの機材で使うのに最適だ!!
DDJ-SB2でミックスを録音
こちらはPioneer DJの人気PCDJコントローラー「 DDJ-SB2 」。標準ではSerato DJ Introという録音機能が搭載されていないバージョンのソフトが付属しています。
録音をしたい方は「Serato DJ Intro」を「Serato DJ」にバージョンアップする必要がありましたが、TAPEがあれば、バージョンアップをしなくても録音することができます。
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DDJ-SB2のアウトプットにTAPEのインプットを接続します。
TAPEのTHRUアウトをスピーカーに繋いで
DDJ-SB2を再生すると、スピーカーから音が出ます!
これの何が凄いの?というと
DDJ-SB2等の場合、録音機能がついておらず、アウトプットも1つしかないので、外部の録音機材にも接続ができない機材でしたが、このTAPEがあれば解決します!
それから、DJの録音にも使う方もいるこういうハンディレコーダーの場合。
録音ボタンを押して、録音待機状態になっているときじゃないとスピーカーから音が出ないんです。
これだと少し面倒ですよね。
TAPEならスルーが基本なので、常に接続していても気になりません。
録音スタート
録音する音源を再生すると、SIGNALのところに緑のランプがつきます。このランプが赤く光るか光らないか位の音量バランスに調整してください。
USBデバイスを接続して、左下のUSBのランプがオレンジ色に光っていればUSBデバイスが認識され、録音がスタートできる状態です。
録音は真ん中のボタンを押すだけ!
RECのランプが赤く点滅していれば録音ができています。終わったらもう一度ボタンを押してストップです。
パソコンへ取り込み
録音が終了したらUSBデバイスをパソコンへ取り込みます。
USBデバイスは空の状態で録音したのですが、自動的に「Reloop Tape」というフォルダが作成されています。
その中を見てみると、「mixtape_320_00.mp3」というデータがありました。
「mixtape_ビットレート_通しNO.mp3」という感じで自動的にファイル名がつくようです。
聞いてみると、かなり良い音質で録音されていました。
PHONOイコライザー搭載で、ターンテーブルにも便利
このTAPEの便利なところはもうひとつあります。それは、PHONO入力に対応していて、アースつきのケーブルが付属している点です。
こういう感じでターンテーブルのアウトプットに直接接続して、
※通常、ターンテーブルはPHONOという出力ですので、専用のPHONOインプットが無いと音が小さすぎるんです。
※画像はPioneer DJのPLX-1000です。
レコードを回せば、ターンテーブルからの音声を直接録音できます!
もちろん、THRUアウトからはLINEレベルに変換された音声が出力されますので、当然スピーカーに接続して音を聞きながら録音できます。
要するに、「録音機能搭載PHONOイコライザー」なのです!
Technics製ターンテーブルへの接続
DJの使用率が一番高いTechnicsのSL1200シリーズの場合、このようにターンテーブルからケーブルが直接出ています。
その場合、こういう変換プラグを使用すると接続できます。
こういう感じですね。
こちらのプラグは店頭やオンラインストアからお買い求めいただけます。
少し角度をつけてあげれば、THRUアウトにもケーブルを刺せますのでご安心ください。
録音機能がないDJセットにオススメ
クラブ等で定番となっているPioneer DJのCDJシリーズなどですが、意外と録音機能は搭載されていないんです。
あと、DJと言えばターンテーブルですが、アナログレコードでプレイする方や、PCと接続する方でも、RANE SL2やDENON DS1 といった2チャンネルのDJ用オーディオインターフェイスを使っている方は録音機能が使えませんね。
その他
- XDJ-R1、MIXDECK EXPRESS、CDX16などのCDでプレイする機材。
- Serato DJ Intro用のコントローラー
- TRAKTOR SCRATCH DUO(AUDIO 4DJ)ユーザー
- パソコンやiPhoneなどの容量がギリギリの方。
- パソコンのスペックが低く、録音しながらだと不安定になる。
などの方にもオススメです。
最後に、交換用のシールも付属しています。
カセットテープ世代だと、カセットに自分でシールを貼った記憶があると思います。そういうところもオヤジ心をくすぐりますね。
以上、RELOOP TAPEのポイントをまとめると
- THRUアウトが搭載されているので、どんなDJ機器も録音できる。
- PHONOイコライザー搭載。THRUアウトはLINEレベル。(録音機能搭載PHONOイコライザーとして使える)
- 超簡単操作で誰でも使える。
- ビットレートが192kbps/320kbpsから選べる。
- なによりデザインがシブい!
という感じです。
DJ.デジタル楽器アドバイザー 萩尾(はぎお)
2001年のDMCのビデオ映像に衝撃を受け、バトルDJを志す。
その後すぐDJバトルを企画し、10年以上定期的にDJバトルをプロデュース。
現在もいろんな大会を企画しています。DJ機材に関して日々追求を続けておりますので、DJ機材に関することなら何でもご相談ください。