こんにちはサカウエです。とてもコンパクトなMIDIパッド・コントローラーIK Multimedia(アイケーマルチメディア)の「iRig Pads」を試してみました。
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パッケージには「MIDI groove controller」の文字が見えます
Mini-DIN to Lightning と Micro-USB to USBケーブル の2本が付属しています。(Mini-DIN to 30ピンは別売り)
iPhone5と比較してみるとこんな感じですね。
4×4=16個のベロシティー(強弱)対応感圧式パッド、ノブ×2、スライダー、そしてボタン1と2、プッシュボタン対応のデーターエンコーダーでノートデーターや各種コントロール情報を出力することができます。軽すぎず重すぎない、調度良い重量感です。
まずはiPadに接続し、IK MultimediaのSampletankを起動してみました。サスティーンペダル(別売り)も接続可能です。
SampletankやGarageBandといったCore MIDIアプリが起動した時のみiRig Padsの電源がONとなる仕様のようです。ちゃんとバスパワーで動作しました。
アプリを起動直後、すぐにドラム音色で演奏を行うことができました。ラクラクセッティングです。
iRig Padsの初期設定はGM配列ドラムキットにアサインされています。SampleTank、GarageBandなどで使用する場合はそのままでOKです。もしGM配列に準拠していないアプリを使用する場合は下記の通りシーンを切替えることで対応できます。
セッティング・プリセット
- Pad 1 (Scene1): GM配列ドラムキット(SampleTank、GarageBand、FL Loopsなどのドラムキット)
- Pad 2 (Scene2): 半音階(通常の楽器演奏、NI Machineなど)
- Pad 3-4:ブランク
- Pad 5 (Scene5): AKAI MPC Bank A / AKAI iMPC PRO
- Pad 6 (Scene6): AKAI MPC Bank B
- Pad 7 (Scene7): AKAI MPC Bank C
- Pad 8 (Scene8): AKAI MPC Bank D
- Pad 9-16:ブランク
シーンの切替方法
- SCENEボタンを押すとLEDが点灯します。
- プリセットが保存されたシーン番号に対応するパッドが緑色に点灯します。
- 現在のシーン番号に対応するパッドがオレンジ色に点灯します。
- 選択したいシーン番号に対応する緑色のパッドを選んで押します。
- 選択されたシーン番号に対応するパッドのLEDが2回点滅します。
- シーンが設定され、SCENEボタンLEDが消灯します。
これでシーンを自由に切り替えて使用することができます。
各コントローラー部
ノブ1,2
設定した送信チャンネルで、それぞれに自由にアサインしたCC#を送信することができます。アプリやDAWの音源などをコントロールする際、フィルターやレゾナンス等に設定すれば、演奏中にリアルタイムでシンセやオーディオループの音色コントロールが可能になります。
スライダー
こちらもノブ同様、自由にCC#をアサイン可能。フェーダーの中間で値が64となります。
データーエンコーダー
24ステップのエンコーダー。ボタン1,2同様、データーエンコーダーノブはボタン・スイッチとしても機能します。バックライト機能はありません。
ボタン1,2
パッド同様自由にCC#やノートデータ等をアサイン可能。ベロシティーは非対応。
各パッド、ノブのCC#、Noteナンバー等の設定方法
iRig Padsの各部の設定は少々独特のマナーなので、最初は戸惑うかもしれませんがすぐに慣れると思います。
たとえばノブ2にCC74をアサインする場合は以下の様な設定を行います。
1)SCENEとFIX VELを同時押し、EDITモードに入ります。
2)変更したいコントローラーに触れる。ここではノブ2を回す。
3)アサインしたいステータスを選択。ここではCCなので10番のパッドを押す。
4)パッドが10キーの様な状態になるので、アサインしたいCCナンバーを打ち込む。パッド7,続いて4番を押す
5)16番パッドがエンターキーになるので、16番を押す。完了
各パッドにガイドの文字が表示されているので落ち着いて行えば問題ないでしょう・・・ディスプレイや設定ソフトなどがあるともっとありがたいかも。
2種類のMIDIモード出力
iRig PadsのMIDI出力は2つのモードがあります。使用するDAWや音源側の設定に合わせたモードを選択するとよいでしょう。
テンポラリーモード:
パッドを押している間はNote ON、離すとNote OFFメッセージが送信されます。パッドを押している間はチャンネルアフタータッチも送信することが可能で、ベロシティーの大きさで色が変わります。
トグルモード:
パッドを押すとNOTE ONメッセージが送信され、パッドから指を離してもNote OFF等のメッセージは送信されません。もう一度パッドを押すとNote OFFが送信されます。DAW等のLOOPパターンを操作する際などはトグルモードが適しているようです。
MIDI CC(コントロールチェンジ)情報の送信にはABSOLUTE(ABS)とRELATIVE(REL)の2種類があります。CCの番号はパッドごとに自由に設定が可能です。
- ABSOLUTEモード時:パッドを押した段階でデータ値127が送信され、離すと0が送信されます。
- RELATIVEモード時:パッドを押した強さによってデータ値0~127が送信されます。
これらもパットやノブごとに設定することが可能となっています。
2015/5 追記: iRig Padsの設定をMac/PC上で行えるソフトウェア、iRig Pads Editorが公開されました。iRig Padsをご登録のユーザーの方は、ユーザーエリアのMy Productsページより無償ダウンロード可能です。こっちほうが全然ラクですね!
iOSアプリやMac/PC MIDIアプリなどで使用することが可能
iRig PadsにはGM配列、人気ドラム・アプリの配列、半音階などのプリセット(シーン)が用意されているので、GarageBand、iMPC Studio、FL Studio MobileなどのiOSアプリ、Ableton Live、MPC Studio、MaschineなどのMac/PC MIDIアプリで、すぐに使うことができます。
各iPhone、iPadアプリは、App Store www.appstore.com/ikmultimedia にてダウンロード可能です。またiRig Padsユーザー登録を行うことでSampleTank 3 SE for Mac/PCをダウンロードすることが可能となっています。
SampleTank 3 SE主な仕様
- 総計約6.5 GBのライブラリー
- さまざまな音楽スタイルに対応することができる、20種類のカテゴリーに分類された400種類のインストゥルメント
- 世界的なミュージシャンにより演奏された、250種類の、ドラム、パーカッション・サウンドのオーディオ・ループ
- 20種類のインストゥルメント・カテゴリーに対応した150種類のMIDIパターン
- ユーザー・サンプルおよびPowered-by-SampleTankライブラリーのインポート可能
- SampleTank 3 SEのユーザー様は、SampleTank 3フルバージョンに優待アップグレード可能
IK Multimedia:Sampletank3 SEについて
UserArea www.ikmultimedia.com/userarea
というわけで、使い方はあなたの自由!!
さっそくコンパクトでオシャレなMIDIコントローラーiRig Padsを持って街に出よう~
iRig Pads 主な特徴
- 厚さ25mm以下のポータブルな筐体
- 16個のベロシティ対応3色バックライト付きパッド
- MIDIアサイン可能なツマミ2個、スライダーと、プッシュボタン・ロータリー・エンコーダー
- エクスプレッション/サスティン・ペダル入力
- iOS機器、Mac/PCのバスパワーで動作
- 瞬時に呼び出し可能なシーンを16個記憶
- Lightning、USBケーブル付き(別売で30ピンも用意)
- iPhone、iPad、Mac/PCに対応
- 外形寸法:190mm (D) x 205mm (W) x 23mm(H)
発売日
発売中
販売価格
(税込) ¥20,350 (税抜 ¥18,500)JANコード:8025813497030