SPL electronics がマスタリング用チューブコンプレッサー「IRON(アイアン)」を発売します。
IRONは最先端のマスタリングスタジオに完璧に対応が出来るよう設計されたマスタリングコンプレッサーです。
Passeq などで採用されている独自開発したハンドメイドの120Vテクノロジーのオペアンプ採用し、他社とは一線を画する高いダイナミックレンジを確保。また、サイドチェインEQやオーディオフィルター、時間で切り換えするユニークなオートバイパス機能などが搭載しています。最大の注目はRectifierで、異なる真空管回路のバイアス電圧を6種類切り替えることで、それぞれの全く異なるかかり具合になります。
InterBEE2015にて
真空管のグリッドにかかる電圧を3段階に調整可能なチューブバイアスと合わせることでさまざまな効果が得られます。ブラックとレッドカラーの2ラインナップで発売予定。ハイエンドのアウトボードでカラーが選べるのは珍しいですね。
主な特徴
- バリアブルバイアスチューブコンプレッサー
- パラレルデュアルチューブ回路
- 様々なリモートボリュームコントロールに対応
- Weigl Roeテストによる厳重なチューブセレクトとペアリング
- 特別設計のMu-Metalトランスフォーマーを採用
- vactrol-opto-isolatorを採用
- 6種類の異なる整流回路(Rectifier)をチューブバイアス回路に採用
- Offポジション付きの4種類+外部入力が選べるサイドチェーン回路
- 全てのファンクションは精巧なスイッチ、あるいはThesholdツマミでコントロール
- リンクモード時、Threshold、Tube Bias、Attack、Release、Rectifireを含む 全てのパラメータはright ch(CH2)で正確にコントロールされる
- 2つのプリセット機能付き120Vパッシブイコライザー
- 高いダイナミックレンジを誇る120V技術採用
- オートバイアスモード搭載
1:Input
各チャンネルのオペレーティングゲインは2dB単位で6段階のロータリーノブで調整します。 3ステップのスイッチによりゲインの増減を選択します。(+)ポジション、(-)ポジション、0が 選択可能です。0ポジションでは信号はレベルの増減をせずに後ろの回路へ送られます。 0ポジションが通常状態となります。(+)ポジションの場合は入力ゲインは選択された表示分 ゲインが増え、(-)ポジションの場合は選択された表示分ゲインが減ります。 この入力ゲインの設定はコンプレッサーの全体的なレスポンスに影響します。
2:Output
コンプレッサーは入力のダイナミクスを減少させるため、一般的には出力レベルは入力レベルよりも 低くなります。レコーディング等ではこの減少分をOutput Controlで補います。 Inputと同様に3ステップのスイッチによりゲインの増減を決定します。 (+)ポジション、(-)ポジション、0が選択可能です。0ポジションでは信号はレベルの増減をせずに出力されます。 0ポジションが通常状態となります。(+)ポジションの場合は出力ゲインは選択された表示分 ゲインが増え、(-)ポジションの場合は選択された表示分ゲインが減ります。
3:Threshold
Thresholdはコンプレッサーの効きはじめるレベルを決定します。 設定した値を超えた信号に対してコンプレッサーが動作します。 Threshold以下のレベルの信号に対してはコンプレッサーは動作しません。 IRONでは41ステップのポテンションメータで細かく調整が出来ます。 ただし、コンプレッサーの効き具合はInput、TubeBias、Rectifier、Attack、 Release、Side Chain EQの設定によっても変化する事をあらかじめご理解下さい。
4:Tube Bias
チューブバイアススイッチは3段階に調整が出来ます。(Low、Mid、High) このスイッチでは真空管のグリッドにかかる電圧を調整します。このグリッド電圧を高くすると 真空管のカソードからアノードへの信号が減少し、結果的にコンプレッションが強くかかるように なります。このグリッドへはThreshold、Rectifier、SideChain EQ、Attack、Release パラメータの各設定後の信号が送られます。
5:Attack
Attackはコンプレッサーのレスポンス時間を設定します。 設定したThrshold値を超えた信号に対してコンプレッションが効き始めるまでの時間となります。 SlowからFastまで6段階に設定が出来ます。 IRONでは他のパラメーターの設定によって変化するため、正確なアタックタイムを表示していません。
Moderate Attack times
コンプレッションの効果をよりはっきりとさせるために、まずAttackを中ほどに設定し、歪みが聴こえる程度まで慎重に減少させます。この時点で若干つまみを戻す事で、理想的な設定値にする事が出来ます。
Longer Attack times
音声信号のトランジェントに対して積極的な音作りを行いたい場合は長いAttackタイムを設定します。
Longer Attack Times and short Release times
非常に長いAttackタイムと短いRealeaseタイムの設定は"Leveling"と呼ばれます。 この場合、コンプレッサーは信号レベルの変動に反応せず、信号レベルを一定に 保持します。この結果、短いレベル変化は吸収され、設定した長いAttackタイムでレベルが ゆっくりと変化します。
IRON Mastering Compressor Model 1520 & 1524
発売日
2015年12月18日
販売価格
SPL Iron Model 1520(BLACK)
(税込) ¥709,500 (税抜 ¥645,000)JANコード:4260149321459
SPL Iron Model 1524(RED)
(税込) ¥709,500 (税抜 ¥645,000)JANコード:4260149321466