ヤマハ株式会社は、パソコンでバーチャルシンガーによる表現豊かな歌声を作り出すことができるソフトウェア『VOCALOID4 Editor』 『VOCALOID4 Editor for Cubase』 『VOCALOID4 Library VY1V4』 を2014年12月下旬に発売します。
3年ぶりとなる「VOCALOID」の新バージョン『VOCALOID4』が登場~より使いやすく、より豊かな歌声表現が可能に
発表されたのはボーカロイドエディター『VOCALOID4 Editor』、Cubase上でボーカロイドをエディットできる『VOCALOID4 Editor for Cubase』、そしてVocaloid4ライブラリーの、『VOCALOID4 Library VY1V4』、以上の3製品です。
これらクリエイターやアーティストにより豊かな歌声表現とより使いやすい制作環境を提供する3つの新製品は、2014年11月21日(金)から23日(日)まで東京ビッグサイトにて開催される「2014楽器フェア」にて展示され、実際に体験できるとのことです。
VOCALOID4 Editor
歌声編集ソフトの『VOCALOID4 Editor』は、VOCALOID4の機能を用いて歌声制作を行うためのソフトウェアです。声を激しく振るわせ唸るような効果が得られる「グロウル機能」や、2種類の歌声ライブラリをブレンドし、歌声ライブラリ間で自由に音色をコントロールすることが出来る「クロスシンセシス機能」が搭載され、合成品質のさらなる向上が図られています。また、ピッチの変化を視覚的にわかりやすく表示する「ピッチレンダリング機能」を新たに搭載し、より使いやすい制作環境が実現しました。
『VOCALOID4 Editor』の概要と主な特長
1)唸るような歌声表現を可能にする「グロウル機能」
声を激しく震わせて唸るような歌声が表現できるようになりました。ブルースやロックなどをはじめ、喉を震わせるような歌唱表現が求められる場面で活躍します。
※本機能に対応した『VOCALOID4』対応の歌声ライブラリが必要です。
※かかり具合は歌声ライブラリの種類によって異なります。
2)2つの歌声ライブラリをブレンドできる「クロスシンセシス機能」※
2つの歌声ライブラリをブレンドして、新たな音色を作り出すことができる機能を搭載しました。ブレンド具合を時系列で調節できるため、例えば、優しい声からパワフルな声への変化などを滑らかにつけることができます。
※対象となる2つの歌声ライブラリのシンガーと言語が同じ場合に限り利用できる機能です。
3)ピッチ変化などを視覚的にわかりやすく表示する「ピッチレンダリング機能」
ピッチやビブラートの掛かり具合がひと目で分かるグラフを描画できます。制作した歌声を聴いて確認するだけでなく、視覚的にも確認できるため、より効率的に作業を行えます。
※VOCALOID4 Editorは、単体では使用できません。別売の「VOCALOID3」または『VOCALOID4』対応の歌声ライブラリが必要です。また対応 OS は Windows のみとなります。
VOCALOID4 Editor for Cubase
スタインバーグ社の DAW ソフトウェア「Cubase7」シリーズ上で、『VOCALOID4 Editor』の機能を利用できるソフトウェアです。外部 MIDI 機器から入力されたMIDI 情報をリアルタイムにエディット画面に反映する機能を搭載し、より効率的に音楽制作が行えるようになりました。
『VOCALOID4 Editor for Cubase』の概要と主な特長
1)MIDI 機器から「VOCALOID」のシーケンスデータをリアルタイム入力することが可能
外部 MIDI 機器から入力された MIDI 情報をリアルタイムで「VOCALOID」のエディット画面に反映します。また、演奏にあわせて発声させることもできるため、あたかも演奏するかのように「VOCALOID」のシーケンスデータを作成できます。
※発音できる音声は、歌声ライブラリの種類によって異なり、決められた発音記号の中から一つの音のみを選択できます。
(例:日本語の歌声ライブラリの場合は「ア行」と「ラ行」から選択できます。)
2)2つの歌声ライブラリをブレンドできる「クロスシンセシス機能」※
2つの歌声ライブラリをブレンドして、新たな音色を作り出すことができる機能です。ブレンド具合を時系列で調節できるため、例えば、優しい声からパワフルな声への変化などを滑らかにつけることができます。
3)ピッチ変化などを視覚的にわかりやすく表示する「ピッチレンダリング機能」
ピッチベンドやポルタメントの掛かり具合がひと目で分かるグラフをピアノロールのノート上に描画できる機能です。制作した歌声を聴いて確認するだけでなく、視覚的にも確認できるため、より効率的に作業を行えます。
4)唸るような歌声表現を可能にする「グロウル機能」
声を激しく震わせて唸るような歌声が表現できるようになりました。演歌やブルースやロックなどに効果的な、喉を震わせるような歌唱表現が求められる場面で活躍します。
5)ロボットのようなボイスを表現する「ピッチスナップモード」
人間的な歌い方を表現するボーカロイドの本質の機能をオフにし、機械的な表現をするロボットボイス/ケロケロボイスを簡単に生成する機能です。エレクトロやテクノなどのジャンルで効果的な歌声に変化させることができます。
6)「Cubase AI」を同梱。作曲・歌声制作・録音・編集・ミックスまでをこれ 1 本で
「Cubase」シリーズの DAW ソフトウェア「Cubase AI」を同梱しています。歌声制作のみならず、作曲・録音・編集・ミックス機能を凝縮した「Cubase AI」(パッケージ版にのみに同梱)との組み合わせにより、購入したその日から音楽制作をはじめることができます。
詳細
- 『VOCALOID4 Editor for Cubase』は単体では使用できません。
- 別売の「VOCALOID3」または『VOCALOID4』対応の歌声ライブラリが必要です。
- ダウンロード版の場合は、「Cubase AI」は付属していませんので、さらに「Cubase7」シリーズのいずれかが必要です。
- 対応 OS はWindows と Mac OS です。
- 「Cubase7」シリーズ全グレード対応(「Cubase 7.5」と「Cubase Artist 7.5」を含みます。)
- ダウンロード版はアップグレード製品のみとなります。
- ライセンスは1製品につき1台でのみ使用可能となるため、複数のコンピューターにインストールして使用することはでません。
VOCALOID4 Library VY1V4
『VOCALOID4』の性能を最大限に引き出すことができる日本語の女性声の歌声ライブラリ『VOCALOID4 Library VY1V4』も同時発売。
『VOCALOID4 Library VY1V4』の概要と主な特長
女性声の歌手の声のデータベースが収録された『VOCALOID4』初となる歌声ライブラリです。『VOCALOID4 Editor』や『VOCALOID4 Editor for Cubase』とともに利用することで、パソコン上で自由に歌声の制作が楽しめます。
- 単体では使用できません。『VOCALOID4 Editor』または『VOCALOID4 Editor for Cubase』のいずれかが必要です。
- 『VOCALOID4』対応歌声ライブラリには「Tiny VOCALOID Editor」は付属しません。
あらゆるジャンルを歌いこなすスタンダードな女性声
「VOCALOID3」の歌声ライブラリである「VY1V3」をもとに、『VOCALOID4』におけるスタンダードな女性声を目指して開発した歌声ライブラリです。クリアな滑舌と力強く伸びのあるロングトーン、スムーズな発声によってあらゆるジャンルを歌いこなします。
「グロウル」「クロスシンセシス」に対応した 4 つの歌声ライブラリを同梱
『VOCALOID4』の新機能である「グロウル」「クロスシンセシス」の性能を最大限に引き出すことができる「Normal」「Soft」「Power」「Natural」の 4 つライブラリを同梱。多様な歌声表現を追求することができる製品です。
パッケージイラストに人気イラストレーターの「坂本ヒメミ」氏を起用
パッケージイラストには、人気イラストレーターの「坂本ヒメミ」氏を起用しました。これまでの「VY1」シリーズの特徴である、和風、カンザシをモチーフとしながら、作品が生み出される空間をコンセプトにしたデザインに仕上がっています。
推奨音域とテンポ
推奨音域 | Natural | D2~F4 |
Power | F3~D4 | |
Soft | F2~E3 | |
Normal | B2~A3 | |
推奨テンポ | Natural | 60~200BPM |
Power | 60~200BPM | |
Soft | 60~200BPM | |
Normal | 60~200BPM |
動作環境
VOCALOID4 Library VY1V4』を『VOCALOID4 Editor for Cubase』と『Cubase』にて使用する場合
- 対応 OS:Windows 8.1, Windows 8, Windows 7(32/64bit) Mac OS X 10.9, 10.8 (32/64bit)
- CPU:Intel Dual Core CPU
- 必要メモリー:2GB 以上
- ハードディスク:12GB 以上 *VY1V4(3.5GB)使用の場合です。歌声ライブラリの容量によって異なります。
その他
ダブルレイヤーDVD-ROM ドライブ、オーディオデバイス
インターネット接続環境(アクティベーション、ディアクティベーション、ソフトウェアアップデートなど)
『VOCALOID4 Library VY1V4』を『VOCALOID4 Editor』にて使用する場合
- 対応 OS:Windows 8.1, Windows 8, Windows 7(32/64bit)
- CPU:Intel Dual Core CPU
- 必要メモリー:2GB 以上
- ハードディスク:4GB 以上 VY1V4(3.5GB)使用の場合です。歌声ライブラリの容量によって異なります。
その他
ダブルレイヤーDVD-ROM ドライブ、オーディオデバイス
インターネット接続環境(アクティベーション、ディアクティベーション、ソフトウェアアップデートなど)
※上記の動作条件を満たしている場合でも、全てのコンピュータにおける動作を保証するものではありません。
※コンピュータの総合的な性能により同時に使用可能なトラック数など、パフォーマンスに違いがあります。
※動作環境等の最新情報は VOCALOID 公式ウェブサイト(http://www.vocaloid.com) でご確認ください。
発売日
2014年12月18日
販売価格
VOCALOID4 Editor / V4E
(税込) ¥11,000 (税抜 ¥10,000)JANコード:4513744067667
VOCALOID4 Editor for CUBASE / V4EC
(税込) ¥11,000 (税抜 ¥10,000)JANコード:4513744067674
VOCALOID4 Library VY1V4 / VY1V4
(税込) ¥11,000 (税抜 ¥10,000)JANコード:4513744067681