これはかなり革新的なソフトですね。
スペクトルを立体的に表示できて、任意のサウンドを消したりすることができます。
PhotoShopのレイヤー機能の様に、サウンドを複数のレイヤー状態に分割して管理することができます。例えば特定の周波数を選択して別レイヤーとして保存します。再生時にそのレイヤーの逆相をミックスするとその音だけ消えるという仕組みです。
こうしてたとえば野外で収録した環境音の中に含まれる余計なノイズだけをそっくり消すといった使い方ができるわけですね。
操作には慣れが必要ですが、なかなか面白いですこれ。
冨田勲先生のドビュッシー「月の光」に収録されている「アラベスク第一番」で試してみました。
この曲は口笛風シンセ音色の周波数特性がはっきりしているため比較的「抜き出し」やすいと思ったのですが、これはバッチリでした。
ちなみにこの口笛はmoogのフィルターを発振させている音で、オシレーターを使っていないというのは有名な話です。
左画面が全体像メロディー部分がはっきりわかると思います。
右が画面は口笛シンセを抜いたところ。見事に消えました・・大成功です〜
というわけで色々試してみましたが、昔のビートルズのように各パートの定位が極端にはっきりしていたり、楽器ごとの周波数特性が区別しやすいミックスは編集しやすい傾向にあるようです(まあこれは当たり前ですが)。
キース・ジャレットの演奏から「唸り声」だけを抜き出そうと頑張ってみたのですが、未だ成功しておりません。まだまだ奥の深いソフトですね。
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